俳句
姪つ子がパプリカ踊るかきつばた
夏風や海老煎餅を割つてゐる
薄暑澄む理性も自由もなかりけり
青梅雨や実習生の祖国想ふ
入梅を知らす葉露の白さかな
真夏日の生ぬる風や帰路にあり
ランドセルなじむ肩背や蛙鳴き
どこやらの藪蚊ぽとりとかしましき
新田は水鏡グラウンド晴れ
蛙跳ぶ我が妻の寝息健やか
川柳
呟きのケガレに逃げる青い鳥
都々逸
雨が降るなりカエルの唄がラブミーテンダー寝かさぬよ
虚栄の丘の蔭で逢引即席麺さえ伸びやせぬ
整形はイエス!民度高まらん知事主催者はイケメンに限れ
雨河童マリオローゼンスフィンクスアマビエ要らぬ八百万の国
杉本荒谷